「ろんくま移住者受入促進計画」をつくりました
令和3年6月、ろんくまは富山県の移住者受入モデル地域に選ばれました。そして、まずは移住者の受入促進に向けた計画である「移住者受入促進計画」をつくることから取り組むこととなり、地域の住民や行政、関係機関の皆さんと実行委員会や先進地視察等を行いました。今回は、この計画ができるまでの約半年間について振り返ってみたいと思います。
第1回実行委員会では、まずはろんくまの現状と、このままいくとどんな未来が待っているか、事務局から人口や空き家数の推移予測を紹介しました。人口減少は加速しており、推計ではあと15~20年程で人口が半減してしまうことが分かりました。若い世代、特に女性が減り、あと20年程で小学生はゼロになる可能性があるといった話に、皆さん真剣に耳を傾けていました。じゃあどうするのかという話の中で、単純に移住者を受入れていけばいいという意見だけでなく、「今住んでいる人達にとっても、より住みやすい地域を目指すべき」「自治会の体制や行事等、今まで当たり前だったことの見直しが必要」といった声があがり、この取組を通してよりよい地域を目指そうと、機運の高まりを感じるキックオフとなりました。
第2回から第4回実行委員会では、地元や市内に移住した移住者の皆さんにインタビューをしたり、県外で先進的な取組みを行う団体とオンライン会議を行ったほか、大学の先生から他地域での事例をご紹介頂き、さらには、市内で移住者受入に取り組む先進地を訪問してお話を伺うなど、先進事例を学び、成功イメージをみんなでつかむことを目指しました。
こうした実行委員会での学び、話し合いと並行して、地元の富山大学芸術文化学部と連携した空家利活用に向けた調査検討や、地域の方々へのインタビューも行われました。学生達が地域をフィールドに授業を行い、地元の人達と交流することで、地域に新たな風が流れるのを感じました。
こうして約半年間をかけて、みんなで悩み、学び、話し合った末に「ろんくま移住促進計画」はできました。書いてある内容としては当たり前のことばかりかもしれません。しかし、この計画をつくる過程で得た地域の盛り上がりや、学生さん達、行政、関係機関とのつながり、ご縁は、ろんくまにとってかけがえのない経験となりました。これでようやくスタートラインに立つことができました。他の地域と比べてゆっくりとしたペースかもしれませんが、目的地に早く着くよりも、より遠くまでたどり着くために。みんなで一歩ずつ、着実に前に進んでいきたいと思います。