お知らせ・日々のこと

獅子舞について

2023.9.29

コロナ禍で実施出来なかった獅子舞が、4年ぶりに復活しました。
氷見市は富山県内でも獅子舞が盛んな土地ですが、そんな中でも、ろんくまは獅子舞に熱心な地域で、ろんくまを語るうえでは欠かせないテーマの一つです。
この文章を書いている私自身は移住者ですが、この獅子舞を通して、この土地の人達の大切にしている想いに触れ、魅せられ、本当にここに来てよかったなと感じることができました。
つたない文章ですが、獅子舞について感じたことをお伝えしたいと思います。

祭りは当日だけではなく、約1ヵ月前から始まります。
夜、練習の太鼓が鳴り出すと、それが合図。太鼓の音に引き寄せられるように、青年団やOB、笛の女の子達等が練習場に集まってきました。

以前は小さかった少年の背が一気に伸びていて誰だか気づけなかったり、この間に学校を卒業して外へ出ていったけれど、祭りに合わせて休暇を取ってもどってくる青年団のたくましい姿があったり。4年間という時間の長さについて、考えさせられました。

久しぶりの再会や、祭りができる喜びムードが漂う一方で、ある青年が心境を語ってくれました。
「これだけ間が空いたのは初めてなので、自分達も正直どうなるか分からないんですよね。」

天狗とカシラがお互いに動きをチェックしたり、以前の動画を見て、あぁこうだったなと確認したり。
一つ一つ手探りで、これから目指す姿を確かめるように、日々練習を重ねていきます。

「ここはもっと低く、こうやるんだ!」熱のこもった指導風景が懐かしく、嬉しい。

子どもたちも獅子舞が大好き。こうやって遊びを通して、自然と、リズムが染みついていく。

老若男女が集う。

天狗、カシラ、カヤ、太鼓、笛…みんなで一つのものを作り上げる。

獅子舞は多世代の壁を越えた文化であり、スポーツであり、演劇であり、音楽なのだと思う。

 

そして、いよいよ当日。
前日までに降った雨が夏の暑さを洗い流し、澄んだ風が秋の訪れを知らせます。
村のあちこちで、どこかソワソワした気配が漂い、午前中から宴会が始まっているところも。

4年ぶりに、待ちに待った祭りが始まったのです。
ここからはその様子を写真でご紹介します。
ろんくまのInstagram、Facebookでは動画もアップしていますので、ぜひご覧ください。

かつて、ここに生きてきた人達が演じてきた演舞を、今生きている私達がつなぐ。そして、次の世代へとつなげていく。獅子舞を通して、過去と現在と、未来がつながる。

「やっぱ最高っすね。」
「もう一週間、練習する時間があってもよかったかな。」
「祭りが終わった瞬間から、もう来年が待ち遠しいんやちゃ。」

青年団や協力隊だけではなく、裏方で青年団や協力隊のごはんを準備してくれるお母さん達も、お酒の席でお客さんに獅子舞を語り祭りを盛り上げてくれるお父さん達も、孫や子どもを応援しに来てくれるおじいちゃん、おばあちゃん達も。

村中が喜びにあふれて、理屈抜きで夢中になれる。
子どもからお年寄りまで、みんながそれぞれのやれること、やりたいことをひたむきにやって、みんなで一つのものを作り上げる。
何もかもが純粋で、大切で、この土地を愛おしく、誇りに思う。

コロナ禍以前、人が減る中、負担の大きい祭りのあり方については、様々な意見がありました。そして以前と同じようにはできないけれども、それでも続けようという多くの声から、形は変わっても再開することができました。

失って、あらためて気づいた、かけがえのないもの。
この土地の美しさ、心を象徴する。
それが獅子舞なんじゃないかと思うのです。

 

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